調の性格を知ろう 〜♭の長調編〜
2020.01.21

こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。

前回は「調の性格 〜♯(シャープ)の長調編〜」をピックアップしました。皆さんが持っているそれぞれの調とイメージは同じような感じでしたか?

今回は「♭(フラット)の長調」をピックアップして、調の性格や色を考えていきたいと思います。
イメージしやすいように前回と同様、有名曲の例を葉加瀬アカデミーで取り扱っている曲を中心に2曲ほどピックアップしています。♭が多くなるほどJ-POPやピアノ曲が多かったため、J-POP曲とピアノ曲を例として挙げている調もありますが、ご了承ください。
私の持っているイメージを一言で言うと「♯の長調=明るい」「♭の長調=柔らかい」です。同じ長調でも♯と♭で印象が違いそうですね。

※多くの評論家や作曲家によって、調の性格について議論がありました。しかし「どう感じるか」だと思いますので人それぞれの感じ方が違います。あくまでも私の感覚になりますので、これは正解これは不正解ということではありません。

♪それぞれの調の性格と色

●へ長調(F-dur、F Major)
・調号:♭1個(シ)
・主音:ファ
・イメージ:牧歌的、平和、穏やか
・色:黄緑色
・有名曲:Lesson 01 「組曲 「もうひとつの京都」 (Original Ver.) 第2曲 懐かしの里山へ」 (H03-45-01)、Lesson 01 「ピアノ協奏曲第21番」 (A08-07-01)

●変ロ長調(B-dur、B♭ Major)
・調号:♭2個(シ、ミ)
・主音:シ♭
・イメージ:素朴な田舎の景色、安定
・色:白色
・有名曲:モーツアルト「ファゴット協奏曲」、モーツアルト「ディヴェルティメント K.137」

●変ホ長調(Es-dur、E♭ Major)
・調号:♭3個(シ、ミ、ラ)
・主音:ミ♭
・イメージ:素直、輝いている美しさ
・色:薄い緑色
・有名曲:シューベルト「アヴェ・マリア」、チャイコフスキー「序曲『1812年』」

●変イ長調(As-dur、A♭ Major)
・調号:♭4個(シ、ミ、ラ、レ)
・主音:ラ♭
・イメージ:夢想的、しっとり
・色:薄い黄色
・有名曲:Lesson 01 ピアノソナタ「悲愴」第2楽章 (A08-05-01)、ショパン「即興曲第1番」

●変二長調(Des-dur、D♭ Major)
・調号:♭5個(シ、ミ、ラ、レ、ソ)
・主音:レ♭
・イメージ:活発、華やか
・色:薄ピンク色
・有名曲:ショパン「ワルツ第6番(小犬のワルツ)」、プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第1番」

●変ト長調(Ges-dur、G♭ Major)
→事実上、前回ご紹介した「嬰へ長調」と異名同調(実際に鳴るのは同じ音)
・調号:♭6個(シ、ミ、ラ、レ、ソ、ド)
・主音:ソ♭
・イメージ:落ち着く、優しさ
・色:薄い水色
・有名曲:ショパン「12のエチュード第5番『黒鍵』」、槇原敬之「どんなときも。」

いかがでしたか?
前回の♯のことは「嬰(えい)」、♭のことは「変(へん)」を指し、♯や♭の音が主音の場合、「嬰〇長調・変〇長調」と言います。
調によって性格や色がなんとなくでも頭に入っていると、どの曲に対してもイメージがしやすくなり表現の幅が広がってきます。

♭の調はショパンが多く使っているように思えます。作曲家によってどの調が多い傾向があるかを調べてみるのも楽しそうですね♪

●この記事で取り上げているレッスン(*正会員様はリンクからご覧いただけます。)
Lesson 01 「組曲 「もうひとつの京都」 (Original Ver.) 第2曲 懐かしの里山へ」 (H03-45-01)
Lesson 01 「ピアノ協奏曲第21番」 (A08-07-01)
Lesson 01 ピアノソナタ「悲愴」第2楽章 (A08-05-01)

※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。

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