弦の種類と張り替えについて〜一問一答〜
2021.06.03

こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。

皆さんは、バイオリンの弦をどのくらいの頻度で張り替えていますか?
弦は張っておけば弾くことはできますが、消耗品ですので錆びたり劣化してきます。練習頻度や本番の回数などによって個人差があるので、2ヶ月で替える方もいれば1年で替える方もいらっしゃいますが、半年〜1年に1回は替えることをお勧めしています。

今回は、一問一答形式で弦の種類や張り替えについてお答えしたいと思います。

【一問一答〜弦の種類について〜】
♪弦の種類には何があるの?
バイオリンの弦には「ナイロン弦」「ガット弦」「スチール弦」があります。あの有名な「ドミナント」はナイロン弦になります。

♪バイオリンの定番の弦といえば?
どの楽器屋さんでも「バイオリンの定番の弦は何ですか?」と聞くと「ドミナント」と言われます。初心者用の楽器のほとんどにドミナントが張られていることが多く、お値段もお手頃です。クリアな音色なので、私はバイオリンを始めたての方にお勧めしています。

♪ガット弦はすぐ交換しないといけない?出費が多い?
ガット弦は湿度や温度の影響をもろに受けやすい弦なので、切れやすいのは事実です。交換は3ヶ月〜半年と言われており、ナイロン弦やスチール弦に比べると寿命は短くなります。また、ナイロン弦やスチール弦に比べると、お値段は全ての弦を揃えると2万円弱と高いです。うっかり調弦で切ってしまわないように気をつけたいですね。でも、音は柔らかくて深みがあります。

♪調弦がしやすく切れにくい弦はある?
スチール弦は割と調弦が安定するように思います。また、弦が切れることも少ないと思いますが、少し音が固めです。音が固めでも調弦が安定しているほうがいいという方にお勧めします。

♪弦の種類がたくさんありすぎて選べない。どう選べばいいの?
弦の種類はたくさんあって、バイオリンを始めて間もない方は途方に暮れてしまうかもしれません。
全ては楽器との相性になりますので、ご自分の楽器に合う合わないは当然出てくると思います。色々な弦を張ってみて冒険すると、最終的に行き着く弦が決まってきますよ♪

♪お勧めの弦は?
私自身もかなりの数の弦を試しました。その中で印象に残っている弦・周りのバイオリニストが多く使っている弦をご紹介していきます。

※私は柔らかい音が好きなので、柔らかい音寄りの意見になっているかもしれませんがご了承ください。

①オブリガート
たくさん試した結果、今はオブリガートに落ち着いています。柔らかくて深みのある弦で、自身の楽器にとても合っています。バイオリンを始めて数年経ち、ガット弦のような柔らかい音色が出したいという方にお勧めします。

②インフェルド(赤・青)
インフェルドには赤と青の2種類があり、赤は「温かみがあって落ち着いた音色」、青は「輝かしい音色」が特徴です。どちらが自分の楽器に合うか比較される方が多いです。どちらも発音が良く弾きやすいので、初心者の方から経験者まで幅広くお勧めします。

③パーペチュアル
ナイロン弦で発売されて数年と割と新しい弦です。友人も使っていて弾きやすいと聞いたので試してみました。
パワフルでありながら繊細な音で、弦を張ってからの馴染みも早いです。

④ペーターインフェルド
ソリスト向けで芯のある華やかな音色です。落ち着いた音色が好きだけど華やかさも欲しいという方にお勧めです。

⑤エヴァピラッツィ
とっても人気のある弦です。
音大生や多くのプロの方がよく使っているなという印象があります。音が華やかで、発音良く出したい方にお勧めします。

⑥エヴァピラッツィゴールド
エヴァピラッツィの芯のある強い音に、優しさをプラスした弦です。強い音に優しさも欲しいという方にお勧めです。

♪「ボールエンド」と「ループエンド」の違いは?
E線には「ボールエンド」と「ループエンド」の2種類のタイプがあります。「ボールエンド」は弦の先端に丸い金属が付いていて、「ループエンド」は弦の先端部分が輪っかになっているのが特徴です。

初心者用の楽器には割とボールエンドタイプが見られます。ループエンドの弦は専用の引っ掛けるアジャスターのみ使用できますので、ご購入前にご自分の楽器がどちらのタイプか確認してください。

【一問一答〜弦の張り替えについて〜】
♪弦の張り替えはどのくらいの頻度で行えばいい?
替える頻度はどのくらい弾いているかで1人1人違います。一般的には半年〜1年で交換する方が多いです。
梅雨や乾燥の時期は楽器にダメージがあるため、その後にメンテナンスついでに弦の交換をするのも1つの目安かなと思います。

♪弦の張り替えの目印は?
音がこもる、音程が取りづらくなった、音の伸びがなくなる、チューニングに時間がかかるといったことが生じてきます。また、E線は特に錆びやすいので見た目の変化にも気をつけてみてください。

♪弦が1本切れたら他の弦も替えた方がいい?
1本でも切れたら他の弦も劣化している可能性があるので、全部張り替えるのをお勧めします。

♪予備の弦は用意しておくべき?
予備の弦は1セット、ケースに入れておくといざという時に安心です。いつもお使いの弦でも、気分を変えるために違う弦を入れておいてもいいと思います。

♪チューニングのコツは?
バイオリンを始めて間もない方は1弦ずつペグかアジャスターで合わせましょう。
ペグでチューニングする場合は、ペグを一度緩めてから再度回して合わせるのを意識してみてください。梅雨時などの湿気が多い時はペグが回りにくくなっている場合があります。それが一度ペグを緩めることで回しやすくなってくると思います。

いかがでしたか?
弦の種類と張り替えについて、一問一答形式でお答えしてきました。少しでも皆さんの疑問が解決することを願っています。

※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。

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