寒くなる前にバイオリンの乾燥対策を始めよう!
2022.10.16

こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。

寒暖差がある今の時期、人が寒さに慣れるのに時間がかかるのと同じで、バイオリンも寒暖差についていけないことが多いです。今回は、秋の楽器ケアのポイントと、冬に向けた乾燥対策について考えていきたいと思います。

♪暑さのダメージ

人が秋に夏の疲れがどっと出てくるのと同じで、バイオリンも夏の暑さのダメージを少なからず受けています。ケースを開けるたびにできるセルフチェックは

  • 弦の緩みはないか
  • 駒の位置がずれていないか
  • 膠が剥がれていないか(楽器の裏表の端をトントンと手の甲で軽くノックしてみましょう。鈍い音がしたらすぐに楽器屋さんに診てもらいましょう)

できるだけご自分でチェックすることをお勧めします。

♪楽器屋さんでのメンテナンス

以前にも書きましたが、私は、弾き手と楽器屋さんの職人さんは患者と医者の関係だと思っています。

何か違和感がある・音がこもっているなど感じた場合は、些細なことでも楽器屋さんに見せにいくことをお勧めします。「こんなことで来たの?」って思われないかな、など全く心配する必要はありませんよ!

楽器屋さんでのメンテナンス時は、弓の毛替え、楽器の点検を併せて行うといいです。毛替えと弦の交換のタイミングを揃えると、大体この時期にメンテナンスと決められるのでお勧めです。

♪今の時期からできる乾燥対策

以前に「湿気対策」で、乾燥剤を入れるのをお勧めしましたが、ケース内に入っている方はもう取り出してくださいね。

冬になるとハンドクリームを塗る方が多いと思いますが、私はちょっと寒くなっただけで既に手が荒れています。左指の第1関節あたりがアカギレで切れてしまうと、ベストな状態で楽器を弾くことができません。

私は昨年、対策をしていたにも関わらず手荒れに悩まされたので、今年は早い時期からケアをしています。指のケアをするのもバイオリンを弾く上でとても大切です。

♪乾燥時期にケース内に常備しておくと便利なアイテム

除湿対策と乾燥対策を分けて行なっている方、年間通して使えるものを入れている方と様々だと思います。私は年間通して使えるものを使っています。

私の楽器は湿気時期にかなりデリケートなため、湿気時期には除湿剤をプラスしてちょうどいい状態を保つことができます。乾燥が気になった時は、「ダンピット」という水を含ませたチューブをf字孔に入れて乾燥対策をしています。

さて、「年間通して使えるもの」は「モイスレガート」というシートです。冬は保湿剤、夏は乾燥剤として使え、入れ替える手間がないのでどなたにでもお勧めできるアイテムです。しかし、永久的に使えるものではなく約2年間しか使えないので、開封した日付をメモしておくことをお勧めします。

♪冬本番、本格的に乾燥するようになったらするといいこと

寒くなると、暖房をつけないと手がかじかんでしまいます。暖房をつけると部屋が乾燥しますので、加湿器をつけることをお勧めします。蒸気で出るタイプのものが一般的ですが、楽器に蒸気が当たったら心配という方は、ペーパーを水につけるタイプの加湿器がお勧めです。意外と効果が実感できます。

♪乾燥時期に注意すること

暖房が効いている電車やバス内の座席に要注意です。足元からヒーターの温風が出てくるので、楽器を足に挟んで座ると、ケースに入っているとはいえ温風のダメージがあると思いますので、気をつけてみてください。

いかがでしたか?
早いうちからできる乾燥対策、ご自分の指のケアも含めて、何ができるか参考になると嬉しいです。

※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。

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