こんにちは。葉加瀬アカデミー専属バイオリニストのAyaです。
アカデミーの会員様なら「UNIT H03 葉加瀬楽曲をオリジナルのように弾こう」のレッスンをご覧になったことがあるかと思います。葉加瀬楽曲54曲を、校長のお手本演奏と解説で、実際にどう弾くかを学ぶことができます。
※正会員様はリンクから教材をご覧いただけます。
今回は、このレッスンに出てくる用語、「フィンガリング」「ボウイング」「アーティキュレーション」について学んでいきましょう。知っている方も改めて確認してみてください。
1、フィンガリング
「左手の指使い」のことを指します。このフィンガリングを工夫することで、とても楽に弾けることがあります。楽譜には指番号が全ての音に書いてある訳ではないので、基本的には自分で決めることになります。ポイントは以下になります。
・できるだけ楽に弾けるように考える
→例えば、「0」(開放弦)で弾くのと「4」の指で押さえるのとどちらにするかがいい例になります。その指の前後を見て決めると良いでしょう。
例:1stポジションのD線「ソ(3)→ラ(0or4)→ファ(2)」の場合
「ラ」の音が0になるか4になるかです。この場合、前後の音でD線を押さえていますので、0で弾いてしまうとA線となり移弦が発生します。移弦をせずに弾ける4を選択するとシンプルです。
・左手のポジション移動は必要最小限になるようにする
→ポジション移動だらけだと、音楽表現にまで意識が向かなくなることがありますので、ポジション移動は必要最小限にすることをおすすめします。どのポジションで弾くかで弾きやすさは変わってきますので、自分にとって弾きやすいフィンガリングを見つけましょう。
・ヴィブラートをかける場合、どの指がかけやすいかで決める
例:A線の「ミ」の音を1stポジションの4で取るか、3rdポジションの2で取るか
→ヴィブラートは2、3指がかけやすいと言われています。この場合、前後の指がどこにあるかで4の方がいい場合もありますが、ヴィブラートをかける場合はポジション移動してヴィブラートをかけると良いかもしれません。
2、ボウイング
右手の弓順であるダウンアップを決めることを指します。
ダウン(=弓を下げる)から始めるのか、アップ(=弓を上げる)から始めるのか、どちらが適切なのか悩む方も多いと思います。指示がないと悩んでしまいますね。
例:曲の出だし
アップからだと小さな音が弾きやすいので、p(ピアノ)など小さく弾く指示がある場合はアップから始める、ダウンからだと大きな音が弾きやすいので、f(フォルテ)など大きくする指示がある場合はダウンから始めるのが一般的です。
楽譜に指示がない場合、まずは、大きい音を出す部分なのか小さい音を出す部分なのかでボウイングを決めることに慣れるといいと思います。
3、アーティキュレーション
1つ1つの音の表情のことを指します。
楽譜上では、音符に書かれたテヌート(=十分に長さを保持する)・スタッカート(=短く切る)・スラー(=音と音を繋げるための弧線)・アクセント(=特定の音を強く演奏する)などの記号や用語で記されます。
スラーなど滑らかに弾いたり、音の強さやバランスを変えたりすることによって、音楽の聴こえ方が変わってきます。
いかがでしたか?
Ayaおすすめポイントとしては、葉加瀬校長が弾いているフィンガリングなどを知るだけでなく、楽曲の裏話や作曲の経緯も知ることができます。「いつ、どこで、どういう時に作曲されたのか」を知っているのと知らないのとでは、実はそれだけでも音色は変わってくるんです。曲を弾くときにイメージしながら弾くと、音が生き生きしてくることが多いです。そういった意味でも、このレッスンはおすすめです!
ただ楽譜を弾くのではなく、作曲の経緯やどういう感情で作られたかを調べるのは、弾く練習と同じくらいとてもいい「練習」です。
葉加瀬校長がどのような指使いで、どのような表現で弾いているか、ぜひ解説をご覧ください。「こうしたいからこのポジションで弾いている」「0で音を取ると音色が変わる」など、なぜそうしているのか理由を知ることで、皆さんが弾きやすくなったりイメージしやすくなることを願っています。
※この記事は、葉加瀬アカデミー専属バイオリニストAyaさんが書いた原稿を、担当者が編集したものです。
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